グアムからさらに南にあるミクロネシア連邦は607の島々で構成されている国だ。
その最東端に位置するコスラエは、2011年より日本マーケットにプロモーションを始めたばかりのまだほとんど知られていない島である。
「ミクロネシアの宝石」と呼ばれるこの島は、美しい珊瑚と抜群の透明度を誇る海に囲まれ、島内には手つかずの自然が豊かに広がっている。島の土地は大部分が私有地であり、観光スポットを訪れるにはすべて許可が必要になる。
一般的な観光地と異なり個人で旅行するにはなかなか難しいことから、ここでは島で唯一の日本人ガイドがおススメするコスラエの旅を紹介する。
1日目(木曜日)グアムへ
日本各地(成田、関空、名古屋、福岡、札幌、仙台)よりグアムへ。
日本を午前に出発し夕方からグアムを観光する、または日本を夜に出発しグアムでは乗り換えだけをする2つの選択肢がある。
2日目(金曜日)アイランド・ホッピングの旅
グアムからチューク、ポンペイと寄航しコスラエへ。同じミクロネシア連邦の島でも、島により人種、言語、文化が異なる。
また、地形も島により異なるため、アイランド・ホッピングの旅は景色も満喫もできる。
3日目(土曜日)島内観光とイエラの森
まずは島内観光からスタート。コスラエの象徴スリーピング・レディを写真に収め、「太平洋の謎」といわれるレラ遺跡を訪れる。
レラ遺跡は西暦1,400年頃より1,900年初頭までの実に500年もの間、コスラエを統治していた王朝の遺跡である。
(※レラ遺跡は私有地のため入場許可が必要)
午後はコスラエ固有種の樹木カ(Ka)の木の保護地区イエラの森を訪れる。
イエラの森は道路が繋がっていないため、満潮のときにボートで行くしかアクセスがない秘境の森だ。精霊が宿るという言い伝えが残る神秘の森で深呼吸をして心をリフレッシュさせよう。(※イエラの森も私有地のため入場許可が必要)
4日目(日曜日)教会訪問とメンケ遺跡ジャングル・ハイキング
ほとんどの島民がキリスト教であるコスラエの日曜日は安息日だ。日曜日は現代と昔の祈りの場を訪れ、コスラエの歴史と文化の変遷を感じよう。
午前は教会を訪れ、コスラエ人が奏でる讃美歌を聞く。
コスラエの文化を最も感じることができる瞬間だ。
島民にとって神聖な場であり、服装はアイランドフォーマルが好ましい。
午後はメンケ遺跡を訪れるジャングル・ハイキングに出掛けよう。
メンケ遺跡はキリスト教が伝来するはるか以前の西暦1,200年頃に築かれた、古(いにしえ)のコスラエの祈りの場である。
解明されていない多くの不思議が残る遺跡だ。(※メンケ遺跡も私有地のため入場許可が必要)
ゴールであるメンケ遺跡までのハイキングの途中ではコスラエの様々な植物を見ることができる。
特に圧巻なのはレインボーツリーの華やかさだ。
5日目(月曜日)マリンアクティビティとウトウェ生物圏保護区マングローブツアー
せっかく海のきれいな南の島に来たのだから何か一つマリンアクティビティをしてみたらどうだろうか。
抜群の透明度を誇るコスラエ・ブルーの海の中は、200種類以上の珊瑚が広がっている。ダイバーが少ないため、原始の無垢な姿を残している秘境の海である。マリンアクティビティはダイビングの他にもシュノーケリング、フィッシング、カヤック、スタンドアップパドル(SUP)などを楽しむことができる。
コスラエ観光の最後を締めくくるのは、ウトウェ生物圏保護区を訪れるマングローブのボート・ツアーだ。
マングローブと珊瑚が共存する世界的にも珍しい景観に加え、まるで水上迷路のように入り組んだマングローブチャネル(水路)をローカル・ボートに乗って探険する。
(※ウトウェ生物圏保護区は管理区のため入場許可が必要)
6日目(火曜日)再びアイランド・ホッピング
コスラエからポンペイ、チュークと寄航しグアムへ。
グアムには18時頃の到着のため、夕食をレストランで食べたり、ショッピングしたりする時間は十分にある。
コスラエではお土産があまり買えないため、帰りのグアムで調達しよう。
7日目(水曜日)日本帰国
グアムより日本各地の空港へ。グアムを朝に出発し日本に午前中に帰国するのも良いし、グアムを観光してから夕方に出発し、日本に夜に帰国するのも良い。
さいごに
コスラエは地球の歩き方などのガイドブックが販売されておらず、旅行会社でも現地の情報を得ることは難しい。
コスラエ州政府観光局が発行している観光パンフレットが唯一の発行物だ。
また、コスラエ在住の日本人ガイドが現地よりホームページやSNSを通して情報を発信しているのでチェックしてみよう。旅行の質問や相談も日本語ですることができる。
コスラエはなかなか行きにくく、情報も入りにくい島だが、だからこそ守られてきた自然が残る。
コスラエは島の至る所がフォト・スポットだ。
最高の一枚を求めてコスラエでたくさんシャッターを切ろう。
コスラエの日本語情報は下記のホームページで確認できる。
コスラエ・ツアー・カンパニー
http://kosrae.wix.com/tour
※本文・画像提供:コスラエ・ツアー・カンパニー