今回は、国内に現存する12天守の一つであり、世界遺産にも登録されている姫路城とその周辺を巡る1泊2日の旅です。
姫路城は、鎌倉時代から南北朝時代にかけての武将で、守護大名だった赤松則村が標高45.6mの姫山に、砦を築いたのが始まりとされているそうです。
その後、則村の子である貞範が1346年(正平元年)に本格的な城として築きあげ、豊臣秀吉が信長の命で1577(天正5)年姫路城に居城して、3層の天守閣を築きあげたそうです。
関ヶ原の戦いで手柄をたてた池田輝政が、秀吉の後に姫路城に入城し、その後姫路城は、歴代の武士たちが入城して城の増改築を繰り返したそうです。(提供:姫路市)
世界遺産「姫路城」に向かう
JR姫路駅の北方向の駅前ロータリーを抜けると、距離はありますが真っ正面に「姫路城」が見えます。
姫路駅前(神姫バスターミナル)から、城周辺を巡るループバスが平日は30分おき、土日は15分おきに運行されています。
駅から、姫路城大手門前までの1本道をゆっくり歩いても20分ほどでたどり着きます。
天守閣入り口から料金を払い、まずは菱門へと向かい、いの門から二の丸を経て備前門をくぐり本丸に到着です。
そこには、外観5重、内部は地下1階・地上6階の造りの堂々とした大天守が鎮座します。
東、西、北西の3方向の位置に小天守が造られている「連立式天守閣」の様相は、とても凜々しい美しさを感じます。
天守は、白鷺が羽を広げたように見えることから「白鷺城」の愛称でも呼ばれており、白漆喰の城壁は華麗さを表現する白の世界を繰り広げています。
姫路城の大天守の内部にあった展示物は、西の丸に移動され、現在AR技術(拡張現実)を活用したアプリが、その代わりの役目を果たしています。
姫路城専用のアプリをタブレット端末で起動して、タブレット端末を城内15カ所あるARマーカーにかざすと、現存しない建物が再現されて在りし日の姿を見ることができます。
マーカーは、城内の色々なところにありますので、アプリを使用しながら城内散策するという新しい城めぐりの楽しみ方ができます。
それでも、大天守からの眺望はリアルに見るのが一番です。
大天守から西の丸方面を望んでみると、城の全体像がイメージできる眺めが一望できます。
姫路城散策の休憩に、近隣の「好古園」でゆったりと過ごす
次に訪れたのは、庭園を眺めながら食事がとれるレストランや茶室がある城のすぐ隣にある庭園「好古園(こうこえん)」です。
好古園は、本多忠政が1618年(元和四年)に造ったそうで、池と滝がある池泉回遊式の「御屋敷の庭」、本格的数奇屋建築の茶室をあしらった庭、花の庭、竹の庭、松の庭といった風に趣の違う庭園が9つあります。
紅葉の季節になると、それは鮮やかな彩りが見られる庭園となるそうです。
また、好古園は江戸時代をしのばせる屋敷門に長屋門、また築地塀などがあることから、時代劇の撮影によく使われている人気の観光スポットでもあるそうです。
旅の2日目は、西の比叡山と言われる「書写山圓教寺」へ行く
1日目は、たっぷりと姫路城とその周辺の観光スポットを巡り、2日目はハリウッド映画「ラスト・サムライ」や大河ドラマの「軍師官兵衛)」ロケ地としても有名なお寺、西の比叡山と言われる「書写山圓教寺(しょしゃざんえんぎょうじ)」に向かいました。
「書写山圓教寺」は、姫路市内の北方にある標高371mの書写山にあり、966年に創建されました。
姫路駅からバスでおよそ25分走り、書写ロープウェイに到着し「書写山ロープウェイ(往復900円)」に乗りこみます。
運行間隔は15分間隔、約4分で山上駅(標高250m)に到着しますので、その後は摩尼殿までは、西国三十三観音像を配置した参道をおよそ1キロ歩いて登ります。
「摩尼殿(まにでん)」は、京都の清水寺と同じ「舞台づくり」に建てられています。
さらに摩尼殿の裏手から5分くらい歩きすすむと、「三之堂(みつのどう)」に着きます。
お経の講義や論議が行われる、学問と修行の場である本堂に当たる堂が大講堂です。
その他には、食堂(じきどう)常行堂(じょうぎょうどう)が、コの字型に建っていることから「三之堂(みつのどう)」と呼ばれています。
大講堂の内部には、釈迦三尊像が安置されていました。
書写山圓教寺では、月に一度「写経・座禅体験・一日修行」の体験が行われていますので、山あいの静寂な森に佇む書写山圓教寺へ体と心のリフレッシュを目的に訪れるのも良いなと感じました。