世界遺産を満喫する高野山の旅

高野山 根本大塔

高野山は、平安時代に弘法大師「空海」によって開かれ、2004年より世界遺産に登録されました。
1200年の間、仏教の聖地として多くの信仰を集めてきた高野山は、金剛峯寺エリア(壇上伽藍エリア)、奥の院御廟エリアの2大聖地に分かれています。

高野山で弘法大師が最初に着手した聖地「壇上伽藍(だんじょうがらん)」

壇上伽藍にいくつもある建物の中でもぜひ見ておきたいのが、壇上伽藍の正面の四天像が祀られている「中門」、819年に弘法大師が創建した「金堂」、弘法大師が住まわれていたと言われる「御影堂」、国宝の仏堂である「不動堂」、そして朱塗りで48.5mの高さで存在感のある高野山のシンボル「根本大塔」などがあります。

高野山 根本大塔

高野山 根本大塔(写真提供:公益社団法人和歌山県観光連盟)

そして、高野山真言宗の総本山「金剛峯寺」は、総坪数48,295坪の広さを誇り、その境内に堂々と建つ金剛峯寺の主殿(本坊)は、東西60m、南北約70mもあります。
建物内部には、優雅な装飾や歴史に名を残す絵師の書いた襖絵のある部屋、また豊臣秀次が切腹したとされる「柳の間(建て直し)」など見所も豊富です。
また、国内最大級の石庭「蟠龍庭(ばんりゅうてい)」の広さも5000坪近くといった規模を有しています。
京の白川砂と四国の名石を使用して作り上げた庭には、勅使門より左側に雄龍、右側に雌龍を配するように造られています。

高野山 金剛峯寺

高野山 金剛峯寺(写真提供:公益社団法人和歌山県観光連盟)

弘法大師の御廟のある「奥の院」

高野山もう一つの聖地「奥の院」は、樹齢数100年の杉木立に囲まれている道を進み入ります。
道のそこかしこに名将・諸大名の墓所や供養塔が建てられています。
こうした墓碑が建ち並ぶのは、弘法大師のおそばにいることで亡くなってから極楽住生できるという信仰からだと言われています。
奥の院近くの御廟橋を渡ると、弘法大師の霊域となり写真撮影や飲食、喫煙、携帯電話、そして大声で話すことなどが禁止されます。
正面に見えてくるのは、奥の院の灯籠堂、その奥に弘法大師御廟があり、奥の院の燈籠堂には1万6千近くの燈籠があり、正面には1000年以上も燃え続ける「消えずの火」が光を放っています。
燈籠堂の右側に地下法場への階段があり、下ると一番奥にお大師様の御影があり、大師様に一番近い場所と言われています。

高野山 奥之院

高野山 奥之院(写真提供:公益社団法人和歌山県観光連盟)

1200年前に開かれた高野山の名物料理と言えば「精進料理」

高野山には、真言宗総本山・金剛峯寺の他、たくさんの寺があり修行をする僧侶の食生活は、肉や魚介類を食べない習わしがあることから、精進料理が主体となります。
出汁や油も純植物性を使用し、調理法や食材にも工夫が凝らされています。
高野山の食事処では、季節の素材を活かした精進料理をいただくことができます。

高野山 精進料理

高野山 精進料理(写真提供:公益社団法人和歌山県観光連盟)