日本最南端の町にある、沖縄県竹富町は、竹富島・西表島・小浜島・黒島・波照間島・鳩間島・新城島・ 嘉弥真島・由布島の9島の有人島と7つの無人島からなる島嶼(とうしょ)の町です。映画の撮影などにもたびたび使われる、一度行ってみた人がまた行きたくなる同じ日本とは思えない別世界に引き込んでくれる島々です。
*島嶼とは、大小さまざまな島のこと
マスコットキャラクター「ピカリャ〜」が住む町で、ピカリャ~が案内人となり2011年4月からフェイスブックページに参加しています。
いいね数は、フェイスブックページ開設約3年で2,900。2013年7月に新石垣島空港が開港したのをきっかけに、フェイスブックページの運用に力を入れていることがうかがえます。
「カバー写真は、フェイスブックの顔であることを意識する」
カバー写真の部分を変え、イメージチェンジを図り、ページへの訪問を促すという運営手法をとるサイトもありますが、竹富町は写真を加工し伝えたいことをわかりやすく説明しているのが特徴です。この場合、日付などが入っていると、長く変えていない=そのままで手を加えていない=生きている情報ではないことがうかがえるので、その点については注意が必要です。
「メディア情報とリンクさせる」
沖縄は、異文化のある都市であることは言わずもがな誰もが知ることで、テレビや雑誌などの取材が頻繁に訪れます。その情報発信元とうまくリンクさせることにより、自分たちの発信したい地域の様子を、特定多数の人に発信することができます。
また、見る側の心理として、メディアで取り上げられる=人気=行ってみたいor興味がわくという構図が瞬時にできるので、それらとうまくリンクさせることは不可欠です。
「ゆるキャラを使ったファンづくり」
竹富町のフェイスブックページ名は、「竹富町観光協会ファンサイト」。この名前の付け方からも、ファンを増やす目的で運営していることがうかがえます。ファンになってもらう1つの大きな柱として、ゆるキャラのヒカリャ~を全面的に出し、ゆるキャラブームをうまく利用しています。ゆるキャラを前面に出すことにより、老若男女にかわいがられるサイト構成になっています。
「相手を意識していち早く情報を届ける」
沖縄に台風が多くやってくることは、誰しもよく知っていることです。ですが、その多くの人は知識として知っているだけで現実は知りません。せっかく現地に訪れていただくのなら、1つでもいい思い出を心に刻んでもらって帰ってもらいたいものです。
お天気ばかりは、誰にもどうすることはできませんが、状況がわかっていると対応策や心の準備をしていけます。心の準備があるとないとでは、結果に大きな違いが出てきます。現地からのお天気情報は、全国ニュースには取り上げられない細かい情報があり、それをタイムリーにお知らせすることは、まさに「おもてなし」の気遣いが感じられます。
「ファンだからこそ、伝える情報がある」
竹富町のフェイスブックページにある天然記念物イリオモテヤマネコの衝撃的な写真。見る人によってはあまりいい感じを受けないし、いい情報ではないので本来なら思わず隠しておきたくなるものです。ですが、竹富町観光協会のフェイスブックページでは、そんな情報もあえて伝えているようです。
竹富町観光協会のフェイスブックページは、ファンサイトを目的としています。ファンであるなら、楽しむだけ楽しんであとは知らんふりなんてことはできないはず。一緒に竹富町の自然や生き物を守ってもらい、応援してほしいという願いの現れだと感じます。ファンだからこそ、共有する。それが本当のファンへの思いやりではないでしょうか。