雲海に浮かぶ姿というものは、何とも幻想的な風景です。
その代表的な風景と言えば、城郭が雲海の中から見えたりする場所ではないでしょうか?
城郭ファンでなくとも、その風景の素晴らしさには感動するものがあります。
【1】「ラピュタの世界」と噂されて有名になった「竹田城跡」
「天空の城」とか「日本のマチュピチュ」などと形容されている、兵庫県朝来(あさご)市に建つ竹田城跡は、日本100名城にも選ばれている標高353.7メートルの古城山に築かれた山城です。
築城は、嘉吉年間(1441〜1443)に山名宗全の配下であった太田垣氏によって、造り上げられました。
周辺地域は、生野銀山の採鉱が本格化したこともあり、秀吉が姫路に攻め入った後、秀吉の弟である秀長が1577(天正5)年に竹田城を陥落させます。
当初の城は、土塁で守られておりましたが、それを石垣づくりに仕上げたのが秀吉配下の赤松広秀氏でした。
関ヶ原の戦い後に赤松氏は敗れ、竹田城は廃城となり現在のような石垣だけの姿となりました。
【1】竹田城の格別な風景を見るには
雲海に浮かぶ「天空の城」を見る場合は、竹田城跡の向かいにある朝来山の中腹の立雲峡(りつうんきょう)からの眺望がベストです。
立雲峡の展望台は、標高の高い順に第一、第二、第三と3つあります。
駐車場から第1展望台まで徒歩50分となかなかの道のりですが、第1展望台の眺望は格別です。
ただし「天空の城」と呼ばれる雲海の出る景色に出会える時期は、9月下旬〜4月上旬の早朝。時間は明け方から午前8時頃まで、11月下旬〜12月上旬がとても濃い雲海が出やすい時期とも言われていますが、そのような風景を見られるかどうかは天候次第となります。
雲海が出る条件は、朝来市のホームページでは風が弱くよく晴れていて、朝方と日中の気温の差が大きいことがポイントと記載されています。
【1】天空のラピュタでなくとも、四季折々の風景が見ごたえのある竹田城
雲海を楽しむ以外にも、竹田城の風景の魅力は四季折々の季節にあります。
冬には雪景色の竹田城址、春には桜の花に飾られ、初夏には新緑の絨毯が色鮮やかに広がる景色となり、まさに自然が創り出す城跡を魅了させる景観となります。
【2】福井県の天空の城とは、「越前大野城」
北陸の小京都と呼ばれ、武家屋敷や芝桜で有名な福井県大野市にある越前大野城は、亀山公園内の標高249メートルの亀山に建つ城郭です。
城は、織田信長の家臣、金森長近によって1575年頃に5年という歳月を経て築城されました。
天守閣まで、整備された遊歩道を徒歩で20~30分くらいかかりますので、ハイキング気分も楽しめます。
また、天守閣から見下ろすふもとには、北陸の小京都と呼ばれる城下町の素晴らしい景観が広がっており、町中を散策しますと悠久のロマンを感じることもできます。
越前大野城が天空の城となるのが、10月〜4月上旬の期間の早朝、気温差や風の強さにも左右されてしまうことから、必ずしも雲海が見られるというわけにはいきません。
しかし、条件が揃った時には幻想的な雲海に包み込まれた、とても神秘的な景色が広がるなかに城郭が見られます。
【2】天空の城が見られるポイントとその条件
雲海を見るには、越前大野城の西方面へ約1キロの戌山(いぬやま)城址がベストポジションとなります。
城址までのルートは登山道ですので、山登りの服装を準備されることをおすすめいたします。
雲海が見られる条件は、前日に雨が降って湿度が高い時とか、前日気温がある程度高く放射冷却で冷え込んだ風が弱い朝方がチャンスです。
時期としては10〜4月末ですが、例年11月頃が最も見られる確率が高いようです。
まとめ
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