岐阜県の中部に位置する「中濃エリア」は、周囲を山に囲まれた豊かな温泉の恵みを受ける地域です。
町並みは、江戸時代の情緒があり、国の伝統的建造物群保存地区にも選定される地域があります。
歴史を感じる町並みの散策と湯を楽しめる「中濃」エリアの観光スポットをご紹介していきます。
秋の紅葉が映える美しい城「郡上八幡城」
1559(永楽2)年に遠藤盛数によって築城された郡上八幡城は、標高354mの八幡山の山頂に築かれました。
現在の八幡城は、1933(昭和8)年に大垣城をモデルに再建され、4層5階の木造建築となっています。
天守閣には、鎧や刀、そして古文書など数多くの遺品を展示しています。
天守閣からは、城下町を望む素晴らしい眺めを堪能でき、11月上旬からの紅葉の季節には、郡上八幡の美しい紅葉に囲まれる城の姿を見せてくれます。
江戸の世の名残を感じる町並み郡上八幡の町並み
鍛冶屋町を筆頭に古い町並みが、現座も多く残っている郡上八幡。
間口の狭い家が、軒を連ねている町の風情と街中の至る所に巡っている水路。
この水路は、現在も住民が野菜や果物などを冷やしたりするのに使われており、生活用水として用いられています。
水路わきの路は、8万個もの玉石が敷き詰められた石畳の路になっており、歴史ある家屋と併せて江戸の世の名残を感じさせてくれます。
郡上八幡の小京都を感じさせるような路地を、散策するのも情緒ある旅を楽しませてくれます。
「うだつの上がる」繁栄を極めた旧今井家住宅
「うだつ」とは、小屋根つきの土壁、またはこれにつけた袖壁のことですが、家の格を示しながらも、装飾と防火を兼ねる軒飾りの形式のことです。
旧今井家住宅は、江戸時代中期(18世紀末)に建てられ、明治初期に増築されたと言われており、中濃エリアの美濃市では最も古い家屋となっています。
家屋の特徴は、破風瓦を左右に二枚ずつしつらえている事です。
また、庭には環境庁の「日本の音風景100選」にも選ばれた水琴窟があり、その音色にはとても心安らぐものがあります。
今井家住宅の奥には、美濃市の歴史・文化と造形物の史料が展示されている美濃史料館やうだつ蔵があります。
長良川下流への舟運の拠点「上有知湊(こうずちみなと)」
江戸時代から明治時代末年まで、江戸時代に物資の玄関口として栄えた岐阜県美濃市湊町の「上有知湊(こうずちみなと)」。
そのシンボルとしても建てられた川湊灯台(かわみなととうだい)は、現在も夜に灯りが灯されています。
船着場への石段、船の安全祈願をした住吉神社に石灯籠など、明治まで栄えた港の昔の姿がそのまま残されており、歴史を感じる街の雰囲気が盛りだくさんです。